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大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 小野田 忍; 平尾 敏雄; 伊藤 久義
Materials Science Forum, 527-529, p.1347 - 1350, 2006/00
炭化ケイ素(SiC)半導体を用いた耐放射線性粒子検出器開発の一環として、酸素イオン入射により六方晶(6H)SiC pnダイオード中に発生する電荷を調べた。pnダイオードはp型6H-SiCエピタキシャル基板上に、800Cでのリンイオン注入及び1650Cでの熱処理(Ar中、5分間)によりn型領域を形成することで作製した。68MeVのエネルギーの酸素イオンマイクロビームをpnダイオードに入射し、イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC)を測定することで生成電荷量を評価した。その結果、イオンの飛程が電界層である空乏層長より短い場合は、pnダイオードで収集した電荷量は理論計算より見積もったイオン誘起電荷量と良い一致を示し、収集効率が100%であることが確認された。また、イオンの飛程が空乏層長より長い場合、イオン入射により発生する過渡的な電界(ファネリング)の効果により、空乏層より深い領域からも電荷が収集されることを見いだした。
小野田 忍; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 岡本 毅*; 小泉 義春*; 神谷 富裕
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 231(1-4), p.497 - 501, 2005/04
被引用回数:3 パーセンタイル:30.25(Instruments & Instrumentation)シングルイオン照準照射技術と微弱電流時間分解能計測技術を組合せた、イオンビーム誘起過渡電流(TIBIC:Transient Ion Beam Induced Current)計測システムは、シングルイベント効果を調べるためのツールとして非常に優れており、このシステムを用いて光通信SiPINフォトダイオードのシングルイベント耐性の評価研究を行った。TIARAのタンデム加速器で加速した重イオンを、イオン種,エネルギー,入射角を変えてフォトダイオードに照射し、ダイオード内に発生する過渡電流を系統的に調べ、電荷伝搬挙動のイオン種,エネルギー,入射角度依存性並びにダイオードへの印加電圧依存性を明らかにした。
大島 武; 佐藤 隆博; 及川 将一*; 山川 猛; 小野田 忍; 若狭 剛史; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 神谷 富裕; 伊藤 久義; et al.
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.177 - 180, 2004/10
炭化ケイ素半導体(SiC)を用いた耐放射線性検出器開発のために、15MeV酸素マイクロビームが入射することでSiC pnダイオード中に誘起される過渡電流を調べた。SiC pnダイオードは、p型六方晶(6H)SiCエピタキシャル基板に高温(800C)リンイオン注入後アルゴン中で1650C,3分間の熱処理をすることでn層を形成し、作製した。過渡電流は原研高崎TIARAタンデム加速器に接続された単一イオン入射過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)システムにて評価を行った。その結果、印加電圧の増加とともに過渡電流シグナルのピークが高くなり、かつ収集時間が短くなることが観測された。この結果は、印加電圧の増加とともに電界強度が強く、空乏層長が伸びることで説明できる。過渡電流シグナルを積分することで収集電荷を見積もったところ、印加電圧の増加とともに収集効率が上昇し、100V以上では100%の収集効率であることが確認できた。
高橋 芳浩*; 芝田 利彦*; 村瀬 祐児*; 大西 一功*; 平尾 敏雄; 神谷 富裕
Proceedings of the 6th International Workshop on Radiation Effects on Semiconductor Devices for Space Application (RASEDA-6), p.111 - 114, 2004/10
MOSデバイスに重イオンが入射した時に誘起する電流について探求した。酸化膜厚50200nmのMOSキャパシタに18MeV酸素イオンまたは150MeVアルゴンイオンを照射し、発生する過渡電流をTIBICシステムにて測定した。MOSキャパシタで誘起する過渡電流について計算機シミュレーションを行った。その結果、MOSキャパシタに重イオンが入射した時に生じる過渡電流は、イオントラック領域から移動した電荷によってゲート直下の表面電位が変化し、これに伴い発生する変位電流が要因であることが判明した。
Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍; 伊藤 久義
IEEE Transactions on Nuclear Science, 50(6, Part1), p.2003 - 2010, 2003/12
被引用回数:10 パーセンタイル:56.35(Engineering, Electrical & Electronic)高速pin型フォトダイオードは、将来の大容量光通信に不可欠な素子として注目されており、その宇宙適用性を判断するために放射線劣化とシングルイベントの関係を評価する必要性がある。われわれは、1.5GHzの帯域を有するシリコンpinダイオードに電子線を照射し、その劣化挙動を重イオンによるシングルイベント過渡電流から調べた。この結果、25Mradまでの電子線照射では電流波形の変化は見られないが、それ以上では急激な波高値の増加が見られ、照射量と収集される電荷量との相関を得ることができた。さらのその変化量が未照射時と比較して約60%であることも得られた。本会議では、得られた結果の詳細と劣化メカニズムについて言及する。
大島 武; Lee, K. K.; 小野田 忍*; 神谷 富裕; 及川 将一*; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 210, p.201 - 205, 2003/09
被引用回数:4 パーセンタイル:33.7(Instruments & Instrumentation)過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)システムを用いて、SiC pnダイオードの電極の信頼性を評価した。SiCダイオードのpn接合は、n型エピタキシャル単結晶SiC上に800CでのAlイオン注入及びアルゴン中での1800C、1分間の熱処理により形成した。電極は、Al金属蒸着後にアルゴン中で850C、5分間熱処理または、電極熱処理後さらにAl金属蒸着した2種類を比較した。15MeV酸素イオンまたは12MeVニッケルイオンのマイクロビームを用いTIBIC測定を行った。その結果、熱処理後再度Al蒸着した試料は、得られる過渡電流量は電極面内で均一であったが、熱処理のみの試料ではムラが生ずることがわかった。一方、収集電荷量を解析したところ、得られる電荷量は電極形成条件によらず同量であり、pn接合は面内で均一であると判断できた。電流-電圧特性に関しては、いずれの試料も逆バイアス30Vでの洩れ電流はpAオーダーであり、順方向では2V程度のバイアス印加でターンオンする理想的なSiCダイオード特性を示した。以上より、TIBICを用いることで、通常の電流-電圧測定ではわからない電極の電気特性の面内均一性が評価できることが明らかになった。
大島 武; Lee, K. K.; 小野田 忍; 神谷 富裕; 及川 将一*; Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.979 - 983, 2003/05
被引用回数:8 パーセンタイル:50.24(Instruments & Instrumentation)炭化ケイ素(SiC)半導体のシングルイベント耐性評価の一環として、pn接合ダイオードを試作しMeV級イオン照射により発生する過渡電流測定を行った。SiCダイオードのベースはn型エピタキシャル6H-SiCであり、800でのAl注入後1800での熱処理を行うことで表面層にp型領域を形成した。12MeVニッケルイオンマイクロビームを用いてSiCダイオードの過渡イオンビーム誘起電流(TIBIC)測定を行い、過渡電流波形を取得した。これよりダイオード電極への収集電荷量を解析した結果、印加電圧が30Vでは(1.7-1.8)10Q程度と見積もられた。また、この結果より収集効率を求めると85から93%が得られた。
森 英喜*; 平尾 敏雄; Laird, J. S.; 小野田 忍*; Lee, K. K.; 阿部 浩之; 伊藤 久義; 岡本 毅*; 小泉 義晴*
JNC TN7200 2001-001, p.55 - 57, 2002/01
宇宙環境で使用される集積回路素子では、1個のイオン入射で多数のメモリ内容が同時に反転するマルチブルアップセット(MBU)現象の発生が大きな問題となっている。このMBU発生パターンは、入射粒子の角度に依存することが実験で示されている。われわれはこの入射角度依存性究明を目的として、高崎研タンデム加速器に接続されている重イオンマイクロビームのシングルイオンヒット装置とTIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを用い、入射イオン1個でpn接合ダイオードに誘起される過渡電流波形の計測を行った。その結果、イオンの入射角度の増加に伴いダイオード電極に収集される電荷量が増加することさらにその増加が1/cosに比例することを見いだした。
Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 森 英喜*; 小野田 忍*; 神谷 富裕; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 181(1-4), p.87 - 94, 2001/07
被引用回数:65 パーセンタイル:96.68(Instruments & Instrumentation)半導体デバイスに高エネルギー荷電粒子が入射すると、シングルイベント現象と呼ばれるデータ反転や故障が発生する。われわれは、シングルイベント発生の機構解明を目的として、入射イオン1個で半導体中に誘起される電荷の伝搬挙動を明らかにするため、イオンマイクロビームを用いた計測技術TIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)、レーザを用いた計測技術TLBIC(Transient Laser Beam Induced Current)、並びに専用のデータ収集システムを新たに開発した。本報告では、開発した計測技術の概要に加え、TIBICシステムを用いて取得した15MeV炭素及び酸素イオン照射時のシリコンダイオード、ガリウム砒素ダイオード及びシリコントランジスタ(MOSFET)におけるシングルイベント過渡電流波形と電荷収集マッピングデータについても紹介する。
Laird, J. S.; 平尾 敏雄; 小野田 忍*; 森 英喜*; 伊藤 久義
Solid State Phenomena Vol.78-79, p.401 - 406, 2001/07
われわれはシングルイベント発生の機構を解析し耐シングルイベント素子開発の指針となるデータを蓄積し、シミュレーション解析を実施している。さらに、入射イオン1個で半導体中に誘起される電荷の伝搬挙動を明らかにするために、イオンマイクロビームとレーザを用いた新たなデータ収集システムを開発をした。本国際会議では、開発した計測技術の概要に加え、TIBIC(Transient Ion Beam Induced Current)システムを用いて取得した15MeV酸素イオン照射時のシリコンダイオードに対するシングルイベント過渡電流波形の温度の影響、さらにガリウム砒素ダイオード及びMOSFETにおけるシングルイベント過渡電流波形と電荷収集マッピングデータ、レーザを用いて得られたシリコンダイオードの接合部マッピング等について紹介し、議論を行う。
平尾 敏雄; Laird, J. S.; 森 英喜*; 小野田 忍*; 伊藤 久義
JAERI-Conf 2000-019, p.90 - 92, 2001/02
人工衛星の需要と長寿命化への要求が高まる中、それらに搭載されている半導体素子の放射線環境下での影響を詳細に調べ、対策を施すことはますます重要な課題となっている。現在、我々は、TIARA照射施設のタンデム加速器に設置されている重イオンマイクロビームを用いてシングルイベント発生機構の解明を目的として、入射イオンと半導体中に発生する電荷量との関係を求める実験を行っている。本研究会では、これまでの実験から取得した結果の内、イオンが入射したときに発生する電荷量が、LETと印加電圧に依存すること、さらにシングルイベントの耐性を強化において、SOI構造を備えたデバイスが有効であることなどを述べる。また、重イオンの入射によって生じる放射線損傷の影響を軽減するために開発した新たな測定システム(TIBIC)の説明と、TIBICを用いた実験結果について報告を行う。